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司法書士・行政書士 坂田英輝事務所

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遺言書があれば良かったのに・・・

2018.12.24更新

最近、当事務所でお受けしたご相談の中から二つの事例をご紹介します。以下の事例では、相談終了後に思わず「遺言書があれば良かったのに・・・」と頭の中で叫んでしまいました。みなさんはどう思いますでしょうか。

第1のケース~子どもがいないときはご注意

Aさんは、夫が亡くなり、相続についてどうすればよいかとご相談にいらっしゃいました。子どもはおらず、相続人は妻である配偶者と夫の兄弟姉妹4名でした。しかも、夫の兄弟姉妹には異父兄弟もおり、Aさんはその方々と面識はないとのことでした。Aさんの夫は、「全部お前に財産はいくんだから大丈夫だ。心配することはない。」と常々、話していたといいます。それを信じていたAさんは、夫の兄弟姉妹の協力がなければ夫の相続手続が進められないことを知り、ひどく落胆していました。

Aさんについては、面識のない相続人との交渉は避けたいとのことでしたので、当事務所の提携弁護士をご紹介させていただきました。弁護士をご紹介したあと、私は頭の中で、「遺言書があれば良かったのに・・・」と一言。

このケースの場合、兄弟姉妹には遺留分がないので、遺言書があれば問題なくAさんが全財産を円滑に承継できたはずです。

第2のケース~判断能力の低下にご注意

Xさんは、夫が亡くなり、不動産の名義をご自身の名義に変更したいとご相談にいらっしゃいました。子どもは夫よりも先に他界しており、相続人は妻である配偶者と夫の兄弟姉妹6名でした。ご相談の中でXさんより、夫の兄が認知症らしいとのお話がありました。当職は、認知症の相続人は判断能力が低下しているため、遺産分割協議を行うには成年後見人の選任が必要である旨をご説明しました(Xさん単独名義にすることが前提のお話)。Xさんは、とても落胆され、「夫の兄のご家族に対して、後見手続をお願いすることはさすがに心苦しいです。」と一言。

結局のところ、Xさんは手続を一旦保留にしたいとのことで相談は終了しました。こちらのケースでも私は頭の中で、「遺言書があれば良かったのに・・・」と一言。遺言書があれば問題なくXさん単独名義に相続登記を行うことができたはずです。

最後に

上記のケースでは、配偶者と被相続人の兄弟姉妹(第三順位)が相続人となるケースです。正直、夫婦間に子どもがいない場合や兄弟姉妹に何かしらの問題がある場合(認知症の兄がいる、弟が行方不明、姉が強欲で話し合いに一切応じない等)には、遺言書の準備は必須です。遺言書がなくても相続手続ができないわけではありませんが、手続が終了するまでに長期間を要し、しかも多額のお金を失うおそれもあります。

将来ご家族が落胆しないように、早めの備えをお勧めします。